紺青Diary

国際政治とアメリカ留学

最初の学期が終了!

こんにちは、お久しぶりです。

 

無事1年目の秋学期が終わったので、近況報告しようかなと思います。

 

まず、授業について

今学期は統計Ⅰ、Scope and Method, IR Coreの三つ取ってて、一年目の学生はだいたい似たような授業を取ります。実際、IRの同級生3人とも全く同じ授業をとっていました。時差のあるオンライン授業は夜中の3時から授業が始まったりするので、たまにすごい眠い時とかありましたが、家族の支えもありなんとか乗り越えられました。一応、個人的に気をつけたポイントとしては、ただでさえ下手な英語がより聞き取りづらくなるのを避けるためマイクを少し良いものにしておくのと、日中、日光のせいで寝れない時のためにアイマスクを用意しておいたことです。(実際、アイマスクは効果絶大でしたし、マイクは日本人相手ですが音質を褒められました。)

 

統計は、そのまんま統計の初級って感じの授業でした。実はちゃんとした統計の授業を受けるのはこれが初めてなので、標準的な統計の授業がどんなものか経験したことはないのですが。内容は確率論や集合論から始まって、点・区間推定、そして回帰分析までいきました。毎週課題があって同級生とその答え合わせをする会が開かれていたのと、授業以外にもdiscussion sectionという上級生が毎週1時間、授業内容を解説する会がありました。中盤を過ぎてからは課題はだんだん難しくなってきましたが、まあ良い点は取れてるんじゃないかなと思います。余談ですが、これを教えている先生がこの前Political Analysisに論文出してて、こんな優秀な先生からこんな基礎的な話を学んでいてリソースの使い方として良いのだろうかという気になりました笑。

 

Scope and Methodは政治学の各方面のメソッドを広く浅く学ぶ(というか触る)授業で、研究倫理とかIRBとかにも軽く触れます。毎週論文5本もしくは本1冊を読んできて、先生が解説、議論するみたいな感じです。印象に残っているのは、定性的手法の紹介の回で、再現性を高めるために定量的分野で行われているreplication data/ codeの公開(ハーバードのデータバースが有名ですね)と同様のことを定性的研究でも行おうと、シラキューソ大学で定性的手法を用いた論文の中で引用した資料を公開する試みがあるらしいことです(URLはおそらくこれですThe Qualitative Data Repository | Qualitative Data Repository)。定性研究のことは全然詳しくないのですが、これで定性研究の内容の追試が楽になるのではという気がしますし、詳しくない分野のことを知れるのは楽しいです。

 

IR Coreは国際政治専攻の人には必修の授業で、ゼミ正式でした。毎週論文を5-7本か、本一冊読んできて話すという感じなのですが、前々から聞いていた通り、大量に読まされるなと思いました。特に、実証的な論文ならそこまで細かいところまで読まなくても一応議論できると思うのですが、指定される論文は理論的なものが多く、使われている英語も難しめで趣旨を掴むのにも時間がかかるため、この授業が一番大変でした。理論といっても日本でよくあるようなパラダイムごとに捉える・教えるやり方とは違った(まあそういう要素もあったのですが)、別の視点を提供してて、自分の中の理論の位置付けや見方が多少変わった気がします。

 

ちなみに、来学期の取る授業としては、統計Ⅱ、ゲーム論、実験の三つになる予定です。三つともメソッドというメソッド祭りになってしまいますが、これがアメリカの大学院でやりたかったことなのでとても満足しています。

 

研究について

現在二つの研究を進めています。一つはある先生との共著で国家のステータス認識に関する研究、もう一つは単著で国連関連の話をテキスト分析×因果推論みたいな感じでやってます。後者に関してはとりあえずの進み具合を11月7日に若手研究者フォーラムでライトニング報告させていただきました。フォーラムはその後の交流会も含めとても楽しかったです。企画してくださった先生方、ありがとうございます。

 

研究は短い冬休みの間にできるところまで進めて早く投稿できる形まで持っていきたいと思いつつも、最近、とてもありがたいことに一橋時代の指導教官からある本を翻訳するプロジェクトに参加しないかと声をかけて頂き、非常に良い機会なので、冬休みの間はそっちの方に参加しようかなと考えています。共著の方の進捗を落とすわけにはいかないので、単著の方の進み具合が遅くなる気がします。その単著の研究は若手フォーラムである先生から早く仕上げた方が良いと言われたやつなので、大丈夫かなとそわそわする気持ちはありますが、時間も自分の能力も有限なので出来ることを出来るうちに淡々やっておこうと思います。

 

実は最近もう一つやりたい実験が最近出てきたのですが、これは来学期の実験の授業のタームペーパーにしようかなと考えています。

 

来学期について

最後に、JASSOの規定が変わったおかげで、来学期から渡米できることになりました。家も既に決まっています。これについてはまた記事を書こうかなと思います。

他にもUT Ausitnがメソッド系の人を来年から採用するのですが、そのプロセスが面白かったのでそれについても書いてみたいなと思いつつ、如何せん筆不精なため結局書かない気がしています笑。

 

それではまた。

 (12月17日に誤字等を修正しました。)